独自開発の微細孔加工技術
弊社独自のメカニカルな開孔技術で微細な孔を施した素材「マイクロカット・フォイル(Micro-cut Foil)」
マイクロカット・フォイルとは
レーザーやエッチングとは異なる弊社独自開発のメカニカルな開孔技術により、金属箔・樹脂フィルムに微細孔(微細穿孔とも呼ばれます)を施した素材です。
直径0.1 mm(100 μm)レベルの開孔が可能となっています(100 μmは日本人の毛髪の直径とほぼ同じ)。
アルミや銅など一般的な材料に加えて、科学的に安定で加工の難しい金やチタンへの開孔、また、PETや ポリイミドといった樹脂フィルムへの加工にも対応しております。

材質:アルミ 孔径:100 μm 厚さ:12 μm

材質:金 孔径:100 μm 厚さ:10 μm

材質:チタン 孔径:100 μm 厚さ:5 μm

材質:ポリイミド 孔径:110 ~ 210 μm(11段階) 厚さ:12.5 μm
マイクロカット・フォイルにご興味がございましたら、まずはお気軽にお問合せください。
本微細加工についてのお問合せ
松陽産業株式会社 岡山事業所 技術開発チーム
マイクロカット・フォイルの特徴
機械加工の優位性
弊社のオリジナル技術であるDC 法( Dynamic-cutting Method )は、機械加工を用いながらも上述の加工法の課題を持たない微細孔加工を施すことができ、高精度・クリーンな微細孔の開孔が可能です。
DC法による加工
熱的加工によるスパッタ(加工時に飛散する微粒子)の発生もないため、付着物は最小限に抑えられます。
開孔部のエッジは比較的シャープで、顕著なバリも見られません。



※写真はチタン箔 厚さ5 μmへ孔径100 μmの開孔を施した試作品をSEM(走査電子顕微鏡)で観察したものです。
【写真1】と【写真2】では真円に近い状態で開孔がなされていることと、オリジナルの箔の表面状態がそのまま維持されていることがわかります。
【写真3】は反対側から孔付近を撮影したもので、顕著なバリなど見られないことが確認できます。
環境影響への対応
そのため危険度の高い溶液を扱うことなく、廃液処理も不要のため環境負担の低減が可能です。
孔形状
孔形状は丸孔や長孔のほか、六角形や四角形、トランプ柄のような複雑な形状の孔を加工することも可能です。
難しい形状であっても対応が可能な場合もございますので、まずはお問い合わせください。


【写真4】チタン箔へのトランプ柄微細加工とシャープペンシル0.5 mm芯との比較 孔サイズ:約600 μm 厚さ:5 μm
【写真5】ポリイミドへの丸孔+曲がり長孔微細加工 孔サイズ:曲がり長孔 500 μm、丸孔100 μm 厚さ:12.5 μm
孔配置
孔の一定間隔(ピッチ)での配置はもちろんのこと、目的に合わせて比較的自由に配置を行うことができます。
特殊な配置でのご要望にもお応えすることが可能です。
フリー・アート・パーフォレーション(Free Art Perforation®)
孔の配置や大きさを変化させ画像を表現する手法「Free Art Perforation®」と組み合わせることにより、孔のみで自由度の高い微細な描画表現を行うこともできます。
フリー・アート・パーフォレーション詳細ページ

【写真6】「MC 坂本龍馬セット」LEDオフ時の拡大写真 約74万8千個の丸孔による描画
孔の大きさ:直径0.1 mm(100 μm)~0.2 mm(200 μm)の11種類
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平面状パウダー

【写真7】10円硬貨の平等院鳳凰堂 鳳凰とパウダーの比較写真
材質:アルミ サイズ:約500 μm 厚さ:12 μm 形状:トランプ柄
よくある質問
A 現在、アルミ・銅・チタン・ポリイミド・PET(アルミ蒸着)の実績があります。
A 材料や孔径によって変化しますが、おおよそ厚さ5~20 μm程度が目安となります。
A 実績のある仕様であれば受注後10~20営業日程度ですが、治具等の注文や調整が必要な際にはさらに1カ月程度 必要になります。
A メカニカルな開孔のため被加工材の表裏でダレとバリが発生します。材質にもよりますが、アルミの場合裏面側 に数 μm程度のバリが発生します。
A ノウハウ保護の観点から具体的な開孔方法は開示しておりません。申し訳ございません。
A 対応させていただいております。
上述以外の素材やさまざまな孔形状、孔配置などの微細加工については、まずはお気軽にお問合せください。
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松陽産業株式会社 岡山事業所 技術開発チーム