アルミニウム
アルミニウム系材料の最大の特徴は軽量でありながらある程度の強度もあることです。また、加工性にも優れており、熱や電気の伝導率が高いことも特徴のひとつです。パンチングメタルとしては、内外装材やスピーカーカバー、防音パネルなどに使用されます。屋外で使用する際は素地のままですと白サビが発生するため、塗装やアルマイト処理をおすすめします。
アルミニウム系材料の詳細説明
A1100
99.00%以上純アルミニウムで、軽く、耐食性や加工性に優れています。アルマイト処理に適しており、建材、家庭用品・日用品、電気部品などに使われています。
A3003
A1100にMn(マンガン)を添加し、加工性・耐食性を低下させることなく、強度を少し上げた材料です。建材、器物、容器などに使われています。
A5052
アルミニウム合金の中では中間の強度で耐食性、溶接性に優れ、一般材として広く使用されています。加工性にも優れ、建材、家具、車両材料、船舶などに使われています。外観を問題にしなければ、防食処理を施す必要は少ない材料です。
カラーアルミ
A3003やA5052などが基材となり、彩色と保護のために塗装されたアルミニウムです。建材、看板などに使われています。
A2017
ジュラルミンの名称で知られ、鋼材のような高い強度があります。強度があるため、切削加工に適しています。油圧部品、航空機部品などに使われています。
A5005
A1100よりも少し強度が高いアルミニウム合金です。耐食性、加工性、溶接性に優れており、車両用内装などに使われています。
A5083
非熱処理合金の中では一番の強度を有したアルミニウム合金です。耐食性、加工性に優れ、アルマイト処理に適しています。溶接構造用合金として知られ、船舶、自動車などに使われています。
上記以外にも、A1050、A1070、A2024、A6063などの材料があります。一部の材料はアルマイト処理することで、耐食性、耐摩耗性が向上し、同時に着色も可能です。塗装での着色も問題ありません。
鉄/スチール
鉄/スチール系材料は、生産量の多さからほかの鋼材に比べて比較的安価なこと、強度があり、加工性も優れていることが特徴に挙げられます。パンチングメタルとしては外装材や各種機械部品をはじめ、最もよく使用される材質です。素地のままでは錆の進行が速いため、塗装やメッキ処理などをおすすめします。
鉄/スチール系材料の詳細説明
SPCC(steel plate cold commercial, 冷間圧延鋼板)
常温で薄く伸ばす処理は冷延処理と呼ばれます。SPHCを冷間圧延処理した鋼板をSPCCと呼びます。ステンレス系材料に対し比較的安価です。産業用機械や農機具など幅広く使われています。酸化しやすい材料のため、保管状態によっては錆が発生します。長期的にご使用される場合は加工後に塗装やめっきが必要となります。塗装・めっきをすることで防錆性が向上し、建材関係を含め用途も広がります。
SPHC(steel plate hot commercial, 熱間圧延軟鋼板)
SPCCは冷間圧延処理した鋼板であるのに対して、高温で圧延した鋼板のことをSPHCといいます。SPHCには錆の進行を抑えるスケールと呼ばれる酸化被膜があり、これは通称クロカワとも呼ばれています。そのスケールを酸で落としたものはSPHC-P(通称:酸洗材)といい、塗装性や絞り加工などの加工性がSPHCに比べて向上します。しかしながら、素地のままでは錆の進行が速く、パンチング加工・切断加工後は表面塗装をおすすめします。鋼材の中では比較的安価ですので、コストを抑えるというメリットがあります。
SECC(steel electrolytic cold commercial, 電気亜鉛めっき鋼板)
めっき鋼板の一種で、薄鋼板に電気亜鉛めっきを施したものです。SECCに塗装性を向上させるための、りん酸塩処理を施したものはSECC-Pと呼ばれています。電気を利用してめっきするため表面が均一で、表面に塗装をすることでさらに耐候性が向上します。冷蔵庫や洗濯機の側板、OA機器などに使用され、パンチング加工されたものは精密機器のカバーなどにも採用されています。
着色亜鉛めっき鋼板
亜鉛めっき鋼板に着色を施した鋼板です。特殊な染料液を用いて、赤色、黒色、青色などと、鮮やかな色を提供できます。着色したネジなどと同様、工具類・家電製品に多く用いられています。パンチングメタル分野での応用としては、例えばパンチングした後にピアス加工を施した天井材などを挙げることができます。スチール系材料そのものの色よりも質感を強調したい場合にこの処理を行うことがあります。着色されていることで、耐候性、耐食性も向上します。また、自動車部品や家電製品のデザイン上強調したい部分にこの処理をすることで製品としてのインパクトを強くすることができます。
溶融亜鉛めっき鋼板 (SGCC・SGHCなど)
SGCC・SGHCは「高温で溶かした亜鉛の槽に鋼を浸してめっきをつけたもの」です。亜鉛の付着量はSECCより厚く、塗装なしでも利用されるケースが多くあります。溶融亜鉛めっき鋼板はめっき層から取り出した鋼板を冷却する際にスパングルと呼ばれる花柄の模様が現れます。工法次第で大きくも小さくもできます。ゼロスパングルと呼ばれる花柄の現れない工法もあります。SGCC・SGHCをめっきしたものに加熱処理をおこないめっきを合金化することで、溶接性・塗装性が向上します。後工程で着色塗装する製品には合金化された材料がよく使われます。素地のまま使用することもでき、塗装をすれば耐候性も向上します。雨どいや自動車部品にも採用され、気候条件などが変化する場所にも適しています。パンチング製品でみると、エアコンの室外機やデスクトップパソコン本体のファン・端子部のカバーなど熱を逃がす目的の部位で利用されています。
溶融アルミニウムめっき鋼板
鋼板にアルミニウムをめっきした鋼板で、アルミニウムが有している耐熱性, 耐食性, 熱反射性を持つ鋼板です。表面が銀色で美しく耐熱性が高いため、例えば、パンチング加工後に円筒状に成形して自動車などの排気系部品に使用されています。熱反射性も良いため、トースターの内部やストーブの上部にも使われています。その他、炊飯器、乾燥機などの家電製品も含め、幅広い用途があります。
溶融55%アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板
アルミニウムめっき鋼板と亜鉛めっき鋼板の両方の特性を持ち合わせた製品で、アルミニウム55%に加えて亜鉛などを含んでいるめっき鋼板です。ステンレスには劣りますが、一般的にかなり高い耐食性を有しています。建造物などに用いられるものでは、使用される環境にもよりますが亜鉛めっき鋼板より長く使用できます。尚、アルカリ性に対する耐性が乏しくアルカリ性の成分が存在する場所では劣化が速いという弱点もあります。高い耐食性を持つので主に建物の外壁や住宅の屋根などに使用されています。建築関係に加えて電気器具に使われていることもあります。パンチング製品の観点で考えると、パンチング加工後に追加塗装をすることで耐食性がより高まることが期待できます。例として、パンチング材が組み合わされた柵や、アパートやマンションで見かける階段部分のカバー等のエクステリア製品としても採用されております。
溶融亜鉛-アルミニウム-マグネシウム合金めっき鋼板
溶融亜鉛にアルミニウム・マグネシウムを加えためっき処理をおこなった鋼板です。表面にアルミニウムとマグネシウムで被膜を形成しているため、溶融亜鉛めっき鋼板と比較して溶接性や耐食性に優れている鋼板です。主に建築関係、農機具、遮音壁(防音壁)に用いられています。材料切断面には一度錆が発生しますが、犠牲防食作用が働き錆の進行が抑制されます。そのため、屋根など長年風雨にさらされる場所でも使用可能です。
ステンレス
ステンレス系材料は、最も大きな特徴は錆びにくく、強度が高いこと、また塗装をしなくてもきれいな見た目を保持できることも特徴のひとつです。パンチングメタルとしては、内外装材や各種機械部品などに使用されます。
ステンレス系材料の詳細説明
SUS304
耐食性、耐熱性に優れています。プレス成型加工、曲げなど2次加工にも向いています。建材、食器類、自動車部品など、幅広い用途に使われています。
SUS316
海水をはじめ各種溶液に対する高い耐食性を有する材料です。船舶部品、配管部材などに採用されています。
SUS430
耐食性に優れた汎用のステンレス鋼材です。 厨房用品、 建築内装用などに用いられています。
表面仕上げ
2B
材料を冷間圧延し、鈍い光沢のある表面で、最も一般的に使われている仕上げです。
BA
2Bにくらべ、表面に光沢があります。鏡に近い反射性を有するため、建材などの意匠性の必要な場所によく使われます。厨房用品、家電用品などにも使用されています。
#400
2Bを400番のバフによって研磨仕上げした材料のことです。鏡面に近い光沢をもっているため、建材・厨房用品で使われています。
HL(ヘアライン)
2Bに150番〜240番の研磨ベルトで砥粒線をつけた仕上げのことです。つや消しに近い仕上げのためキズが目立ちにくく建材用として幅広く使用されるほか、厨房用品や家電用品にも使用されています。
樹脂複合板
樹脂を薄い金属板で上下から挟んで接着したものです。金属板に比べて軽量であり、樹脂板に比較して耐衝撃性があり、加工も容易であることが主な特徴です。代表的なアルミ以外にも鉄やステンレス、チタンなどを使用した樹脂複合板もございます。
樹脂複合板の詳細説明
アルミ樹脂複合板
アルミニウムで挟んだタイプで、アマイトや塗装処理が一般的です。鏡面仕上げやデザインシート貼付も可能で、階段やベランダ、看板などに利用されています。
スチール樹脂複合板
鉄製で磁性を持つため、外装パネルや掲示板に頻繁に使用されます。
その他材料
パンチングメタルによく使われるステンレス、アルミ、鉄以外にも対応可能な金属材料がございます。チタン、銅、真鍮、プラスチックなど。ご希望の材料がございましたらお気軽にお問い合わせください。
その他材料の詳細説明
チタン
強い耐食性と鉄以上の強度を持ちながら、比重は鉄とアルミの中間で比較的軽い素材です。
チタン製のパンチングメタルは、汚れの付きにくさや強い耐食性によるメンテナンスの容易さなどから建材として用いられ、また、排気マフラー部品にも採用されてまいりました。
また近年では、水素発生装置・浄水器・海水解・金属めっきの電極としてチタン製のエキスパンド(ラス)メタルやパンチングメタルの需要が高まっております。
銅
銅製の金属は電気伝導性、熱伝導性に優れており、機械部品や工作部材などとして広く用いられています。また、銅の抗菌性を期待し、手を触れるドアノブや手すり、また、菌の繁殖しやすい水回り部品などにも使用されています。
パンチング加工することによって、これらの特徴的な機能を持ち合わせた各種の用途や、また、銅独特の色や風合いを活かしたアート系の利用も期待できます。丸孔のみでなく、各種の異型孔の組み合わせで、より存在感のあるデザインも可能です。
真鍮
真鍮は亜鉛と銅の合金で、黄銅とも呼ばれます。
独特の風合いのある光沢が特徴で、おもに内装の建材やインテリアの部品などに使われます。
樹脂・プラスチック
主に石油を原料とした合成高分子化合物の総称です。
一般的には軽量で、絶縁性や耐薬品性に優れており、金属材料に比較して安価となる場合が多いことも特徴です。
ここでは代表的な材料を紹介いたしますが、ほかにも対応可能な材料はございますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
汎用プラスチック
最も多く使用されている樹脂材料・プラスチックです。
比較的安価で、加工性にも優れていることが特徴ですが、耐熱温度や機械的強度はあまり高くありません。
日用品から建材まで幅広い用途で使用されています。
- ポリ塩化ビニル・塩ビ(PVC)
- ポリエチレン(PE)
- ポリスチレン(PS)
- ポリプロピレン(PP)
- ABS樹脂(ABS)
- アクリル樹脂(PMMA) など
エンジニアプラスチック(エンプラ)
耐熱性と機械的強度を向上させた高性能の樹脂材料・プラスチックです。
おもに自動車や機械部品、電子・電気部品など、より高い性能が求められる用途で使用されます。
- ポリカーボネート(PC)
- ポリアミド(PA)
- ポリアセタール(POM)
- ポリエチレンテレフタレート(PET)など
特殊エンジニアリングプラスチック(スーパーエンプラ)
特に耐熱性や機械強度、耐薬品性や寸法安定性について、エンプラよりもさらに高性能な樹脂材料・プラスチックです。
電子・電気部品や医療機器、航空機や宇宙開発に関する部品まで、より高い性能と精度が求められる用途に使用されます。
- ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)
- ポリイミド(PI)
- ポリフェニレンサルファイド(PPS)
- ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
- パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)
- エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)など
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